子育ては「手遅れ」ではない
松居和先生の講演を通して、一貫して語られていたのは、
「子育ては、いつからでもやり直せる」というメッセージでした。
それは、過去を悔やむための言葉ではありません。
親も、社会も、もう一度「人間らしさ」を取り戻すための希望です。
世界が気づき始めた「日本の感性」
欧米諸国では、家庭や教育の失敗がデータとして出揃い、
「効率」や「制度」では人は育たないことが明らかになってきました。
その中で今、世界が改めて注目しているのが、
かつての日本にあった子ども観・家族観です。
『となりのトトロ』や『千と千尋の神隠し』が
世界中で支持されている背景にも、
人と人との「つながり」や「見えない安心感」があります。
これらの作品が初開演から10年以上たった今、欧米諸国で絶賛されている。
つまり、欧米諸国が日本の感性・家族観などに気付き始めたことを表しているのではないかと思います。それが何を意味するのか。
母親が、すべてを背負わなくていい
今の社会では、子育ての責任が
いつの間にか「母親一人」に集中してしまっています。
しかし松居先生は、はっきりとこう語っていました。
父親の98%は、まだ生きている。
役割と「縁」があれば、必ず戻ってくる。
行事、集まり、声かけ
父親が関われる「場」を増やすことで、
家庭はもう一度、チームに戻ることができます。
完璧じゃなくていい。一人でやらなくていい
子育ては、子どものためだけのものではありません。
大人が人間に戻るための営みでもあります。
うまくできなくてもいい。
迷ってもいい。
立ち止まってもいい。
大切なのは、
「人と人として、子どもの隣にいること」。
この話を、次の人へ
私がこの講演を記事にしようと思ったのは、
どの話も「誰か一人の問題」ではなかったからです。
子育ては、次の世代をつくる営み。
それは、今を生きる私たち大人の責任でもあります。
この言葉が、
今悩んでいる誰かの肩の力を
少しでも抜くきっかけになりますように🌿
Amazonでベストセラー!私が考えさせられた一冊
ママがいい! 母子分離に拍車をかける保育政策のゆくえ(著者:松居 和)

